ウエディングミュージック全般
披露宴のBGM選曲のポイント〜音楽の要素〜

披露宴のBGM選曲のポイント〜音楽の要素〜

今回は披露宴におけるBGM選曲のポイントについて紹介していきます。過去の記事でも「披露宴のBGMはどのように選曲すればよいのか」という内容で書いていますが、2022年版ということで何回かにわけてお届けします。

今回は披露宴の音楽に限ったことではありませんが、音楽を構成する要素という観点からBGM選曲のポイントについて紹介していきます。

披露宴の音楽の要素

私は披露宴の音楽を構成する主な要素というのは主に6つあると考えています。これから紹介する6つのポイントを意識した選曲をすることにより、より披露宴に適した選曲になり、結果として演出効果も高まります。これらの要素をベースにした上で、おふたりらしい選曲を考えてみるのをおすすめします。

①歌詞

まずは歌詞の内容です。当然ながら結婚式の音楽なので、結婚という場に適した内容であることが望ましいです。特に邦楽では、洋楽に比べ歌詞の内容がゲストの耳に入りやすいので気をつけたいところではあります。

直接結婚に関係がなくとも、ネガティブなワードや内容は避けるべきでしょう。また、”ラブソング”なら何でもありかというとそうでもありません。ラブソングと一言でいっても、片想い、失恋、過去の恋愛も含まれるので、誰に対する、何を歌ったラブソングなのかという内容にも気に留めた方がよいでしょう。

②時間

時間とは大きくわけて2つポイントがあります。1つは曲そのもののサイズのことです。披露宴の各シーンでは、おおよその時間の目安というのがあります。結婚式場や進行の流れにより多少違ってくるので、詳細に関しては、各式場の担当プランナーや音響担当者に確認するのがよいのですが、以下は概ねの目安時間です。

  • 迎賓 10〜15分
  • 新郎新婦入場 2〜3分
  • 乾杯 2分程度(または1曲流しきり)
  • ケーキ入刀 5分程度
  • 中座 3~4分程度
  • お色直し入場 2~3分
  • 手紙朗読 5分程度(手紙の長さによる)
  • 花束贈呈 2分程度
  • 新郎新婦退場 1〜3分
  • 送賓 10〜15分

選曲した曲があまりにも短いと、足りずにリピートになってしまったり、ギリギリになってしまうので、当日の進行で何があっても対応できるように少し余裕を持った尺の曲を選ぶのがよいでしょう。シーンによってはリピートしても問題ない場合もありますが、特に入場や退場のシーンでは、できる限りリピートせず、1曲で足りるような曲を選曲するのがおすすめです。

時間のもう1つのポイントがタイミングです。これは入場であれば、どのタイミングでドアオープンするかということもそうですし、乾杯やケーキ入刀のシーンなど、曲にインパクトがある方がよい場合は、曲頭から、あるいはサビからといったタイミングも重要になってきます。特に入場のドアオープンのタイミングでは、曲を流してから、実際にドアオープンしておふたりが入場するまでに、あまりに時間が長いと、ゲストの立場で考えた時に間延び感が出てしまうので、気をつけたいところです。

曲にもよるので一概には言えませんが、長くても30秒くらいまでに、ドアオープンに適した盛り上がりやインパクトがある曲を選曲するのが良いと思います。

③抑揚(ダイナミクス)

抑揚(ダイナミクス)とは、ここでは音の強弱を意味します。シーンにもよりますが、特に迎賓や歓談などでは、1曲の中で音が大きい部分と小さい部分の差が大きい、つまり抑揚が大きい曲だと、どうしても緊張感が生まれてしまうので、できれば抑揚が少ない曲を選ぶのがおすすめです。

たいていのポップスであれば問題ないのですが、特にクラシックの曲は元々抑揚がある曲(抑揚を残したまま収録されている)なので、クラシックを歓談BGMで検討する場合は、曲にもよりますが、オーケストラなど抑揚が大きくなる編成より、室内楽編成(少人数編成)の方が、比較的抑揚が小さい曲が多いので、おすすめです。

ちなみに過去の記事で迎賓向きのクラシック曲を紹介しているので、よろしければこちらも参考にしてみてください。

④ジャンル

一言で音楽と言っても実に様々なジャンルが存在します。例を挙げれば切りがないですが、例えば比較的披露宴で使われるジャンルとして、ポップス、ロック、ジャズ、ボサノバ、クラシック、イージーリスニング、EDM、サウンドトラックなどがあります。もちろん実際にはそれぞれのジャンルから派生しているので、一言でポップス、ロックと言ってもジャンル名などは細分化されています。

披露宴では、邦楽、洋楽(K-POP含め)ポップスが一番使われるジャンルではありますが、披露宴の目指したい雰囲気によって、選曲した音楽ジャンルによる印象や効果は大きく関係してきます。

例えば、歓談BGMの選曲において、

  • 大人っぽいお洒落な雰囲気を作りたいのであればジャズ
  • カジュアルでアットホームな雰囲気であればボサノバ
  • 落ち着いた会食メインのシーンを演出したいのであればイージーリスニング
  • 高級感を演出したいのであればクラシック

といったような感じでジャンルによって、ある程度の方向性を定めることができます。会場の特性や目指したい披露宴の雰囲気に合わせてジャンルを選んでみるとよいでしょう。

photo of vinyl player

⑤雰囲気

雰囲気という言葉でまとめてしまいましたが、どのような曲調なのかであったり、テンポ(曲の速さ)に関係する部分です。

2時間半の披露宴を構成する音楽ですが、各シーンによって作りたい雰囲気は違ってきます。盛り上げたい、楽しくしたい、感動させたい、ロマンチックな演出にしたいなど、各シーンの雰囲気と選曲した音楽の雰囲気を一致させることで、より演出効果が高まります。

例えば、盛り上げたり、楽しいシーンであれば、ゆったりめの曲よりかは、比較的アップテンポで、明るめな曲の方が適しています。一方で、花束贈呈などの感動的なシーンでは、おふたりは親御様の方に向かってゆっくり歩いて贈呈するわけですから、比較的ゆったりめのバラードの方が、よりシーンに適しています。

⑥イメージ

最後の要素として、イメージがあります。これは曲そのものがもつイメージもそうですし、アーティストのイメージのことでもあります。

例えば、曲そのものが素晴らしい曲だとしても、その曲を歌っているアーティストが不倫や何かしら問題がある場合、自然とマイナスなイメージに繋がってしまう場合があります。音楽作品自体には何の罪もないですが、特に愛を歌っている曲で、そのアーティストが不倫で有名になってしまうと、結婚式で流す音楽ということを考えた場合、人によってはマイナスなイメージを持たれるという可能性があるということだけは念頭に置いて、選曲するのがよいでしょう。

以上が披露宴BGMを選曲する上でのポイントとなる音楽の要素についてです。これらのポイントをベースにした上で、おふたりらしい選曲をしてみてはいかがでしょうか。

次回は別の視点から、披露宴BGMの選曲のポイントを紹介していきます。

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投稿者プロフィール

澤近竜佑
澤近竜佑
Ryosuke Sawachika
ウエディングサウンドコーディネーター / ブライダル専門学校講師 / 作曲家
明治学院大学文学部芸術学科卒業(音楽学専攻)
音楽活動や作曲活動を経て、2015年より東京、横浜エリアを中心にホテル・ウエディングの音響担当として勤務。
2020年9月、一般社団法人ウエディングミュージックコンサルタンツ協会(wmca)主催
「ウエディングミュージックアドバイザー」の認定資格を取得。
披露宴のサウンド・コーディネーターとして活動中。
2023年より、3-yui名義で結婚式のためのオリジナル著作権フリー楽曲販売サイト「3-yui sound」を運営。

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