
平和を願う〜芸術大国ウクライナの音楽〜
いよいよウクライナで戦争が始まってしまいました。
最新の情報では、ロシア軍がウクライナの首都キエフに侵攻し、軍事的には劣勢が強いられるウクライナによる必死の応戦という状況の様です。
兵士のみならず、民間人にも死者や負傷者が出ている状況です。平和とウクライナの人々の命が守られることを祈るばかりです。
本日はウクライナの平和を願う意味も込めて、ウクライナ音楽について紹介したいと思います。

ウクライナの首都キエフは、1500年あまりの長い歴史を持つ古都で、ウクライナといえばバレエと連想できるほどのバレエ大国で、芸術の都としても有名です。
特にキエフ・バレエ団の本拠地である「タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立歌劇場」は、多くのダンサーを輩出している名門バレエ団です。
またコサックダンスもウクライナの伝統舞踊です。
音楽家では、クラシックをやっている人ならご存知のピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツはウクライナ出身です。キエフ音楽院で学び、その後はアメリカで活動、1989年と比較的最近まで活躍されていて、グラミー賞のクラシック部門で、最優秀クラシックなどの賞を何度も受賞しています。
主なレパートリーはショパン、リスト、シューマンなどのロマン派の作品のイメージが強いですが、モーツァルトやベートーヴェンなどの古典派、そしてスクリャービンなどの近現代まで、実はとても幅広いのです。
20世紀を代表する天才ピアニスト、ホロヴィッツの作品から披露宴でもおすすめできる作品を紹介します。
こちらの作品はホロヴィッツのピアノ作品からロマンティックな作品を集めたオムニバスCDです。
特にシューマンのピアノ作品で最も有名な「トロイメライ」はクラシックにあまり詳しくない人でも一度は聴いたことがあるような名曲で、ゆったりとした旋律は披露宴において手紙朗読のシーンにとても合います。
その他にも、ショパンの「ノクターン」は披露宴でも使われることがありますし、シューベルト「即興曲」、リストの「コンソレーション」などは迎賓にも比較的合うでしょう。
ホロヴィッツの特徴の一つとしては、彼独特のピアノの弾き方があります。ピアノを習ったことがある人ならわかると思いますが、ピアノを弾くときの手の形として、よく卵を包むような、丸くしたような形で弾く様に先生から言われることがあるかと思います。
しかしホロヴィッツは、手を鍵盤よりも低い位置において、指を伸ばすように弾いたり、あるときは指を高い位置から立てるように弾いたり、さまざまな弾き方により多彩な音色を奏でる独特の奏法でピアノを弾きます。
また音を延ばすためのペダルを極力少なくし、音を濁らせず、粒だちの良い美しい音色を奏でます。そんな個性的でかつ超人的な演奏は多くの人々を魅了させました。
こちらのアルバムは、他の曲もとても素敵な曲がたくさん収録されているので、是非聴いてみてください。
投稿者プロフィール

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Ryosuke Sawachika
ウエディングサウンドコーディネーター / ブライダル専門学校講師 / 作曲家
明治学院大学文学部芸術学科卒業(音楽学専攻)
音楽活動や作曲活動を経て、東京、横浜エリアを中心にホテル・ウエディングの音響担当として勤務。
2020年9月、一般社団法人ウエディングミュージックコンサルタンツ協会(wmca)主催
「ウエディングミュージックアドバイザー」の認定資格を取得。
披露宴のサウンド・コーディネーターとして活動中。
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