
コロナ禍だからこそ“上を向いて歩こう” やさしいピアノの旋律に合わせて両親に感謝の想いを伝えてみよう
曲名 | SUKIYAKI |
アーティスト名 | Beegie Adair |
オススメのシーン | 手紙 |
前回はコロナで結婚式を延期された新郎新婦を励ます、前向きになれるBGMをご紹介しました。
本日もそのような流れでオススメのBGMを紹介したいと思います。
今から60年近く前、日本から世界へ渡った日本の歌があります。その歌は、言葉の壁を越え、アメリカで最も権威ある音楽ヒットチャートであるビルボードの「Hot100」で1位を獲得しました。
「Hot100」の週間1位獲得は、現在に至るまで日本人で唯一であり、以後も3週続けて1位に輝きました。
世界では「SUKIYAKI」というタイトルで知られ、実に多くのアーティストによって愛され、カヴァーされてきました。
もうおわかりですね。坂本九の『上を向いて歩こう』です。
永六輔作詞、中村八大作曲によるこの歌は、元々人々を励ますために作られた曲という訳ではありませんでした。
しかし、「上を向いて歩こう」というタイトルと希望と哀愁の絶妙なバランスを兼ね備えた旋律は、多く人々の心を癒し、痛む人々の気持ちに寄り添う曲として、自然と人々に励ましを与えてきたのではないでしょうか。
それは、2011年の東日本大震災の時もそうでしたし、昨今の新型コロナ感染拡大のニュースにより世情騒然とした現代社会においてもそうでしょう。
そんな多くの人から愛されている日本の名曲を、美しいジャズ・ピアノのアレンジでカヴァーしたのが、本日紹介する女性ピアニストのBeegie Adairです。
私がBeegie Adair(ビージー・アデール)を初めて知ったのは、今から10年前にリリースされた彼女の新譜「My Piano Romance」が銀座の山野楽器で店頭販売されていた時でした。
私は幼少期からクラシックピアノを習っていましたし、その後ポップスやR&Bなどの音楽にも触れるようになりましたが、当時の私は正直ジャズは苦手でした。
趣味で聴く分には良いのですが、ジャズピアノを弾きたいという想いにはなかなか至りませんでした。
しかし、銀座の山野楽器の店頭で、彼女のエレガントでやさしく包み込むようなピアノの音色を耳にした時、一瞬でファンになったのです。
すぐにCDを購入し、その後何度もアルバムをリピートして聴いていました。
円熟味のある彼女の演奏には、ジャズ特有の(まるでミュージシャン同士が競い合うかのような)高度なテクニックのアドリブ・ソロがあるわけではなく、ただただエレガントで美しく、人々の心を心地よくさせてくれます。
本日紹介する『SUKIYAKI』は2012年リリースの「My Piano Covers – J-Pop In Jazz」という日本の曲をカヴァーしたアルバムに収録されています。
Beegie Adairのやさしく包み込むようなピアノのアレンジに乗せて、ご両親への感謝の想いを伝えてみてはいかがでしょうか。
この曲は手紙朗読のBGMとしてオススメします。ゆったりとした曲調なので、手紙の朗読の邪魔になることもありません。
コロナ問題に限らず、これから先の結婚生活でも、きっと多くの壁に直面することがあるかもしれません。
しかし、そんな時こそ「上を向いて」、夫婦ともに支え合い、乗り越えていってほしい。そんな想いも込めて、私からオススメしたいBGMです。
ビージー・アデール『マイ・ピアノ・カヴァーズ~J-POP IN JAZZ』(Amazon)
投稿者プロフィール

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Ryosuke Sawachika
ウエディングサウンドコーディネーター / ブライダル専門学校講師 / 作曲家
明治学院大学文学部芸術学科卒業(音楽学専攻)
音楽活動や作曲活動を経て、東京、横浜エリアを中心にホテル・ウエディングの音響担当として勤務。
2020年9月、一般社団法人ウエディングミュージックコンサルタンツ協会(wmca)主催
「ウエディングミュージックアドバイザー」の認定資格を取得。
披露宴のサウンド・コーディネーターとして活動中。
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